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カフェ『Answer』名物ウェイトレス誘拐事件 11




もうちょっとでラスト、頑張ります。
連載小説カテゴリ追加。あまりにも多いもんで(苦笑)
これからも、連載小説系統があればこちらのカテゴリに追加していきます。
次連載する時は、もうちょっと暗い系を控えたいな……w
といいつつ、連載になるとシリアスになる私の小説。どうしてこうなった(ぁ)




今回は暴力描写はありません、がね……。
とりあえず、大団円までもうちょっと。



※引用台詞の前後文などを、若干修正しております。
 問題がありましたら、報告お願いいたします。
 本名公開がありますが、お相手様の許可は得ております。






 


 そうだよ、あいつはいつも言っていた。


 僕の大事な物を傷つける奴は、全て許さないって。


 だから、あいつは嫌い。僕の大事な弟を傷つけるあいつは嫌いだって。


 あの時の僕は、あまり理解は出来なかったけれど。


 とても、切なそうな顔で言っていたのは覚えている。




 今なら、あいつの気持ちが分かるような気がする。


 気持ちが分かる今なら、出来るはず。


 それが例え、間違った方法だとしても。守ってみせる。


 僕にとって大切な宝を、壊そうとするなんて。許せない。


 僕にとって、今の家族は大事な宝だから。


 どんな汚れた事でも、やってみせる。あの子達を傷つけさせはしない。


 そう、決めたんだよ。






 だけど、僕は相変わらず嘘をついてしまうんだ。


 吹っ切れたとしても、やっぱり怖がりだから。
 

 ねぇ、兄さん。僕はまだまだ弱いよ。


 本当はね、僕……。







時は、ゆっくり流れる。
一瞬の出来事なのに、何故かスローモーションに感じる時があると言うが、
今、慎の起きている状況がまさにそうだと言えるだろう。
刺されそうになってる時、慎はiceに隠れてナイフを持っていた。
最後の切り札、そしてある意味最悪の結末の始まり。
本当はやりたくなかった、iceの前でこんな事はしたくなかった。
だけど、やはり彼女は襲ってきた。自分の意見は受け入れてくれなかった。
結局、自分の事しか考えない可哀想なお嬢様。少しは改めてくれるかと淡い期待はしていたが。
否、これが成功するかは分からない。だけど、彼女は自分の大切な存在を傷つけようとする。
そんな事は、させない。そんな事は、許されてはいけない。
例え自分が傷ついたとしても、例え自分が闇に染まろうとしても。


「(大切な僕の宝物、君は何も傷つかなくていい。
  君が護ってくれた事は、嬉しかった。だけどこれだけは譲れない。
  
  どうか君は、彼の元に戻って。幸せに。
  幸せに、なって……。)」


過去の清算、出来れば悲しい形で終わりたくはなかった。
本当は言葉だけで終わらせたかった、ほぼ無理だと分かっていても。
だけど、暴走した彼女を止めるにはこうするしかない。
電話で話した最後の賭け、結局探偵君は間に合わなかった。
僅かに期待はしていたが、彼は間に合わなかった。
無謀な賭けをしたと、後悔したがそれでもいい。
これも、ひとつの物語の終わりと考えたら、それでいいのだ。
心の中で苦笑を浮かべ、そして襲ってくる彼女に身構える。
さぁ、来いよ。決着をつけようじゃないか。と。
そして、女は奇声と共に持っていたナイフを慎の胸めがけ振り下ろそうとする
若干、諦めた表情になる慎。
ナイフが振り下ろされる瞬間、自分の懐へと手を伸ばし、
持っていたナイフを握った。自分が刺される前に、相手を刺して終わりにしよう。
そう思い、表情をキリッとしたものへと変える。
背後には、iceの叫び声が聞こえた。




  嗚呼、でも。


  運命は残酷だ。いつだって裏切られるんだ。





全てが終わる。そう思った瞬間(とき)だった。
「うあああああっ!!!あああああっ!!!」
「……ちっ!!」
振り下ろされたと思ったナイフは、自分の弟の手の中にある。犯人は、とーまに抑えられていた。
「離せ、はなせ、はなせぇぇぇぇ!!!」
「ぐっ……。」
叫び、暴れる犯人。何とか抑えているとーま。ナイフの刃を握るその手からは血が流れる。
暴れるせいか、掴んでいるナイフが左右にぐいぐいと動く。そのせいで傷はどんどん広がっていった。
それでも、痛みに耐えつつも抑え続けるとーま。自然と歯は食いしばっていた。
この光景に慎もiceも、呆然としていた。そして、そこには見知った顔もいる。
慌ててとーまに駆け寄る青年と、自分が呼んだ探偵の姿。 
慎は、その中の1人を見ると僅かに笑みを浮かべた。
しかし、その顔に余裕はあまりない。
「……間に合った、ようだね。」
相手が相手だからか、余裕を見せる笑顔のつもりが緊張はしていたせいか出来なかった。
そして、間一髪とはこのような状況を言うのだろう。と
見慣れた薄茶色の髪の青年、ギリジンはホッと胸を撫で下ろす。そして思わず顔がほころんだ。
「よかった、間に合って…。
 …貴方からの依頼、失敗するわけにはいきませんから。」
見慣れた顔を見る慎、賭けはどうやら向こうの勝ちらしい。
叫んでいる向こうも気になるが、何故か力が抜けた。ほっとしているのだろうか。
「それでこそ、僕の見込んだ探偵さんだよ。」
ナイフを握ったその手をそっと離し、自分の腹部に置く。
何度も殴られたせいもあり、今更痛みがリアルに響いていく。
顔は痛みで歪みそうになるが、ギリジンの前では笑顔を浮かべる慎。余裕を見せなければ。
「……間に合わなかったら、どうしようかと思った。」
若干、間に合わなかったと思っていたのは事実。だけどバレると恥ずかしいので
少し余裕を持たせるように、慎は言ってみる。こんな格好では強がりにすぎないのだが。
その台詞に、ギリジンは怒る事なく返した。
「伊達に探偵やってませんからね。ちゃんと間に合わせますよ。」
とはいえギリジン自身、内心相当ひやひやしていたのも事実だ。
彼のプライドのためにも言わない方が良いかとも思ったが。
「怪我、大丈夫ですか? 動けますか? 肩が必要なら言って下さい。」
心配そうに自分を見つめるギリジンに、慎は小さく首を横に振る。
「ん、平気……これでもそれなりに鍛えてるから。」
それよりも。と付け足して目線だけをiceの方に向けた。




iceは、呆然としたままギリジンを見つめていた。今の状況が理解できずにいるらしい。
「あ……。」
何故彼がいるのか、仕事ではなかったのか、言いたい事は山済みだ。
とりあえず、縛られたままの手をぎゅっと握りながらも名前を呼ぼうとしていた。
だが、今にも溢れ出しそうになる涙のせいで声が出ない。
そして、ギリジンもまた慎の視線につられて顔をめぐらせる。
「…ああ。」
縛られている。彼の内心では犯人に怒りがわいたが、それよりも、今は。
「無事で…よかった……っ!」
彼女が目の前に、確かに存在する。それを確かめるように彼女をぎゅっと抱きしめた。
ギリジンに抱き締められ、iceの胸の中にあった不安が一気に解き放たれる。
大丈夫だよ。私は平気だよ。等と心配をかけさせまいと
余裕のある言葉を言うつもりだったのに。
内心、やはり辛かったのは事実で、iceの目から我慢していた涙が一気に溢れる。




  「煌征っ……ふぅっ、ぇっ……。」




一気に解き放たれる、不安。そして溢れる涙。
情けない声が出た。だけど、それも気にしないほど不安だったらしい。
不意に出た、教えられた彼の名前。彼の胸に顔を埋めてまるで子どものように泣いていた。
「瑠姫…! もう大丈夫だからね。こわい目に遭わせてごめんね。」
彼もまた抱きしめたまま、iceの本当の名前を呼びつつ頭をなでて、耳元で囁いた。
殆ど身内、そして数人しか知らない彼女の本当の名。呼ばれただけで涙が止まらない。
嗚呼、彼がここにいる。そう実感出来る。それだけで嬉しい。と。
「ご、めんなさっ……私、なさけないっ……。」
彼の胸に更に顔を埋め、涙を流しながらも謝り続ける。
彼や皆に迷惑をかけた事、捕らわれて不安だった事。言いたい事はいっぱいある。
だけど、今は彼の胸で泣いていたかった。
外見は強くなったつもりでも、怖くて怖くて…仕方なかったから。
慎を守る時、本当は刺されそうで怖かったのだ。怖くないはずがない。
心臓が押しつぶされそうな中、解放されたその涙は歯止めは利かなかった。
彼は、そんな泣きじゃくる彼女をゆっくり撫でながら語りかける。
「ううん、そんなことはないよ。怖かったよね。顔も…痛むよね。本当にごめんね…。
 …でも、よかった、生きててくれて。」
瑠姫の赤く腫れている顔に触れ、彼は言う。
じわり、と少し痛みを感じたが大丈夫、と小さく声を出す。
そしてそのまま、再び彼の胸に顔を埋めた。




涙を流す妹と、それを慰める妹の夫の姿を見て、
慎はホッとしたのか柔らかい笑みを浮かべる。
ふと目をやるとナイフを掴んだせいで血をダラダラ流した弟に、
もう1人の知り合い、ハチヤが叫んでいる。
犯人は、暴れ疲れたのかその場で崩れていた。ひと段落した所らしい。
「ちょっちょっととーま君!手っっててっっ手!!
 バンドエイド!バンドエード!キズパ●ーパッド!!!」
未だ止まる事のないその血に、ハチヤはわたわたと慌てている。
とーまの顔も若干青ざめていたが、冷静に止めていた。
「っ……これくらい何ともありません。大丈夫ですから。
 そんなに慌てないでください。」
「いいやこれ大丈夫って範疇じゃないお!
 ツン子これだったら九分九厘救急車呼んでるって!早く手を手を手当手当」
本人は大丈夫と言っているが、実際とーまの内心では大丈夫ではないとは思っていた。
実際、料理をする時に指を切るパターンがあるが場所と切り方によっては
一時間経っても止まらない時があるのだ。この場合はどうかは知らないが
冷静に言える自分が怖いと言うか、強がり気取っている自分に若干怒りを覚えたが
相手が相手だからここは…と、とーまは自分の中で纏めた。
「大して強く握ってませんから…ちょっとミスっただけで。タオル…ありますかね?」
溢れる血、痛む手に若干眉を寄せながらもとーまは尋ねる。
冷静気取ったのはいいが、やはり痛いらしい。
懐からポケットティッシュを出し、漏れた血を自ら拭いていく。
「おおお、もうもう…ええっと、ハンカチしかないけど巻いてあげるから。手出して。
明日から仕込み辛くならないの?ほらきつく巻くからね…」
ハチヤは、コートのポケットから大きめのハンカチを出すと
血を拭き終えたとーまの手に巻いていく。
その間にもハンカチは血に染められ、一部分が赤くなっていた。
強く巻かれ、その間も眉間に皺は寄せていたが耐えていた。
「……っ。明日は休みだからかまいませんよ。それより……二人が無事だっただけでそれでいい。」
(痛いけどなぁ……痛いけど、二人はもっと痛い目にあってるし、
 あんちゃんに変なとこは見せられん…。)」
はにかんだ笑みを浮かんでみせるが、内心はかっこつけようとして格好悪い台詞を浮かべる。
それが気づかれているかは分からないが、とりあえずは兄と妹の安否を優先する。
様子を見る限り、自分達が来たのは本当にギリギリだったらしい。ホッとする自分がいた。
「…君が怪我してるからちょっと減点だけどもね。
…はい、これでいいと思うけど帰りに寄っていきなよ。
 妹に手当してもらえば良く効くだろうし、きっとまだ起きてるだろうし。」
そんなとーまの言葉に、ハチヤは少し釘を刺す。
無事だったのはいいが、怪我人が出ては意味がない。とそう伝えるように。
そして、巻いた手を軽くぽん。と叩きつつ言った。
「(ツン子、姿見せておかないと多分寝付かないだろうし…一番の薬、なんだろうしな…)」
内心は、少し寂しそうな言葉が浮かんでいたのだが言えるはずもなく。
そんな気持ちを察してか、遠慮がちになりつつもとーまは頷いた。
「…では、お言葉に甘えさせていただきますね。」
「うんうん、そうしなさいね。その前に、iceさんたちを送っていこうか。」
「そうですね……。」
手当ても終え、とーまとハチヤはice達の方を見る。
iceは大分落ち着いたのか、涙は止まっている。そんな彼女の頭を撫でるギリジン。
慎は、まだ腹部は痛むらしいがとーまの顔を見るなり、大丈夫だよと手を振る。
「…ったく、世話焼かせが。」
とーまはそのまま慎に近づき、小声で馬鹿野郎。と言った後慎を起こす。
勿論怪我した方の手ではない方の手で、だ。
そして軽く額をこつく。本当は殴りたかったが彼の心情を考えると殴れなかったのだ。
しょうもない理由ならば、問答無用で殴っていたのだが。
「ははっ、でも助けに来てくれたじゃないか。」
「当たり前だ。iceの身が心配だったし、たまごも心配してたからな。
 それに、いつも無茶とか迷惑ばっかりかけるから俺の身がもた……。」
いつものように、嫌味を言おうとするが突然言葉が遮る。
突き刺すような視線が気になり、その場にいた全員が視線の方を向いた。
女が、見ていた。女は何も声をかけず、ただ見つめている。
さっきまで暴れていた女の様子が、何処かおかしい。
「…?なに?」
静寂に満ちた部屋で、ギリジンが不思議そうに呟いた瞬間。静寂は一気に消される。
女の、叫び声で。




 「ああああぁぁぁぁ、うぁぁぁぁぁああぁぁっ!!!」




その声は、今までの中でも一番狂った叫び声だった。





――――――――――


やっと助けが来ましたよ、編。
何気に色々入り混じってますが、そこらへんはご愛嬌。
瑠姫の本名などに関しては、後にまとめ編をうpする予定なのでそこで説明します。


手の出血に関しては実話です、実際自分もやってしまって止まりませんでした。



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Author:myuu-0240
AnAnやQMA等、アーケードゲームに侵食されている

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基本、色々だべっててまとまりはない←





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カードデータ等はデータ参照で

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(2,20更新)





雑食が酷くなってる今日このごろ。どうしよう(ぁ)




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